平方と根
平方と平方根
同じ数を2つ掛け合わせることを自乗や二乗ともいいます。計算結果は平方になります。つまり、一辺が10メートルの正方形の平方は以下のとおりですね。
= 100平方メートル
要するに面積になるわけです。逆に、100平方メートルに対する一辺は10メートルになりますが、同じ数を掛け合わせると元の数になるものを平方根といいます。つまり、100平方メートルの平方根は10メートルです。
平方根の記号は√ですが、これはラテン語のrootのrが由来です。従って、rpnでは平方根の記号は「r」を使っています。
10
立方と立方根
さて、平方は同じ数2つを掛け合わせる数でしたが、同じ数3つを掛け合わせると立方になります。
= 1000立方メートル
今度は体積になるわけですが、これも逆算すると平方根と同じように立方根となります。1000立方メートルの立方根が10メートルということです。立方根の記号は√の前に小さく3が付きますが、コンピュータのフォントには対応するものはありません。仮に誰かが作ったとしても3乗の根(立方根)、4乗の根、5乗の根と際限がなくなってしまいますね。
冪乗(累乗)の登場
そこで、冪乗(累乗ともいう)という考えが登場します。10の平方や自乗は10を2回掛け合わせたものということなので、10の右肩に小さい2を書いて10の2乗と表現することになります。
10 = 100
同じように、10の立方は10を3回掛け合わせたものなので、
10 = 1000
となります。これをrpnでは「p」で表現します(冪を表すpowerのp)。
100
>rpn 10 3 p
1000
次に平方根の場合ですが、100の平方根は100を1/2回掛け合わせたものと表現します。そして、1000の平方根は1000を1/3回掛け合わせたものになります。平方根を面積の一辺、立方根を体積の一辺とイメージするとわかりやすいかもしれませんね。
--- ---
2 3
100 = 10 1000 = 10
これを、rpnでは以下のように表現します。
10
>rpn 1000 1 3 / p
10
つまり、平方に関しては以下はどれも同じ答えになります。好きな計算式を使うといいでしょう。
10
>rpn 100 .5 p
10
>rpn 100 r
10
この平方根(ルート)ですが、平方根を計算すると、ある数がよく出てきます。その数は無理数というもので、ピッタリと割り切れない不思議な数です。√4は2、√9は3とピッタリした数になりますが、√2は1.41421356…、√3は1.7320508…のように無限に数字が続きます。ピタゴラス(B.C.580~500)が発見した無理数は当時の数の世界に一大センセーションをもたらしました。しかし、ギリシャ数学者が素晴らしかったのは、この数を√という記号を使って端的に表現してしまったことでした。1.73205…と無理に全てを書かなくても√3と書けばよいのですから。
『今回の問題』………………………………………………………………………
以下を逆ポーランド記法式に変換せよ。
(1) 10を3乗する式。
(2) 1000の5乗根を求める式。
(3) 半径3の円の面積を求める式。
(4) 1000㎡を坪換算して、一辺の坪数を求める式(一坪3.3㎡)。
…………………………………………………………………………………………